製品の詳細
筋状成形を施した蓋
会津若松で三代つづく漆工房、「漆工よしだ」。
会津塗の技法に拘らず、器の用途により合うカタチ・技法を考えながら制作している漆工、吉田徹が万年筆に合うカタチ・技法を考えて生まれた「伝統漆芸 畷(なわて)万年筆」。蓋に伸びる筋は縦長の視覚効果と、持った時の指の掛かりによる蓋の開け閉めの安定感を考慮した形状で、まさに機能美といえます。
会津塗の特長と歴史
会津塗は、福島県の西部に位置する会津地方に江戸時代から伝わる伝統技法で作られた工芸品です。
盆地特有の湿潤な気候が漆を扱う環境として適していました。
縁起の良い意匠や多彩な加飾の美しさがあります。
会津塗の産業としての歴史は、1590年(天正18年)、蒲生氏郷が会津に入封したときに始まります。
江戸に近いこともあり、漆の木の栽培から加飾まで、作業を一貫して手がける一大産地となり技術革新にも取り組み、幕末には外国に輸出されるほどになります。
【筋状形成+箔散工程】
①下塗り
素地と漆をなじませまます。
②研ぎ
③筋作り(下地で盛り上げ)
⑤塗り
⑥和紙着せ(全体に和紙を漆で貼る)
下地を盛ると衝撃に弱くなりますが、和紙の絡んだ繊維で肌をつくることで強固にする効果があります。
⑦地固め(和紙に漆を吸わせ固める)
⑧黒銀箔
地の黒(グレイ)の部分は燻した銀箔です。
燻しにはムラがあり、そのムラを表裏ランダムに載せることで、地にも表情を出しています。
その上から箔を散らします。
⑨箔散らし
⑩摺漆仕上げ×2
⑪完成
漆工 吉田 徹氏
1968年 会津若松生まれ
1987年 家業の漆工房に入る
1993年 長野・木曽の佐藤阡朗氏に師事
1996年 会津若松にて独立
2002年 伝統工芸士認定
2004年 初個展 以降個展グループ展を重ねる
製品仕様
《クリーニングクロス 1枚、カートリッジインク(ブラック) 2本、万年筆使用説明書 1部、製品説明書 1部、万年筆品質保証書 1部》